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かいごる / 介護業務コラム

業務改善

訪問介護・障がい福祉の電子記録で始める権限と端末・退職者ID管理

電子記録は、正確な記載だけでなく「誰が、いつ、どこまで見られるか」の管理が欠かせません。訪問先と事務所を行き来する介護・障がい福祉の現場に合わせ、担当者権限、共用端末、退職・異動時のアカウントを無理なく整える考え方を紹介します。

公開 2026-10-07 ・ 読了目安 約8分 ・ かいごる編集部

POINT 01

記録の「見える人」を業務に合わせて限定する

サービス提供記録には、支援内容だけでなく、利用者の生活状況、連絡先、家族に関する情報などが集まり得ます。厚生労働省の「介護事業所における情報安全管理の手引き」は、介護事業所で扱う情報の多くは要配慮個人情報に当たるとして、慎重な安全管理を求めています。

個人情報保護委員会の通則編は、個人データの安全管理に必要かつ適切な措置を求め、従業者に扱わせる場合の必要かつ適切な監督にも触れています。役職名だけで一律に広い権限を渡すのではなく、担当利用者、代行時、管理・請求などの業務単位で閲覧・入力・出力の必要性を分けて決めます。

POINT 02

担当者権限は「人・操作・期間」の順で設計する

まず、職種ごとに権限を作る前に、誰がどの利用者の情報を扱うのかを整理します。例として、訪問担当者は自らが担当する利用者の記録を閲覧・入力し、サービス提供責任者は調整に必要な範囲で確認、管理担当者は登録や帳票出力に必要な作業を担う、というように役割を言語化します。

次に、閲覧、記録の作成・修正、印刷・CSV等の出力、利用者の登録といった操作を分け、権限に期限を持たせます。個人情報保護委員会のFAQは、識別に基づくアクセス制御、権限の最小化、権限管理の定期的な実施を例示しています。欠員時の応援は、対象利用者と終了日を明確にした一時付与として記録すると、後で見直しやすくなります。

POINT 03

共用端末でもアカウントは一人ひとり分ける

事務所のタブレットやパソコンを複数人で使うことはあっても、ログインIDやパスワードまで共用すると、記録の作成者や閲覧者を追えません。厚生労働省の手引きも、自分専用のID・パスワードまたは生体認証でログインし、IDやパスワードを共用しないことを示しています。

端末を共用する場合は、利用者ごとに自分のアカウントでログインし、離席時は端末をロック、作業終了時はログオフする手順を決めます。受付や事務所入口など第三者の視線が通りやすい場所では、画面の向き、保管場所、来訪者対応中の画面ロックも合わせて確認します。付箋でのパスワード保管は避けましょう。

POINT 04

退職者IDは入口ごとに照合し、点検で完了させる

退職、異動、休職、雇用形態変更のたびに、現場の記録システム、メール、共有ストレージ、業務端末などへの入口を一覧で照合します。退職者の個人IDを残すと、本人が利用しなくても不要なアクセス可能性や、誰が操作したか追えない状態を生みます。最終出勤日と雇用終了日が異なる場合は、停止時点を責任者が決めます。

削除が必要か、利用停止・権限変更でよいかは、記録の保存や引継ぎの必要性、利用中のサービスの仕様を踏まえて判断します。個人のアカウントを後任者へ引き継いで使うのではなく、後任者には別のIDを発行し、担当変更に合わせて権限を付け直すと、操作履歴の意味を保ちやすくなります。

点検は、画面を見ながら「登録されている人」と「実際に必要な人」を照らす順番にすると、権限の付け過ぎと消し忘れを同時に探せます。月次や担当替えの後など、事業所の実情に合う頻度で、管理者と権限を扱う担当者が確認日・確認者・対応予定を残しましょう。

一致しない項目は、直ちに大きな事故と決めつけず、まず事実を確認します。管理台帳、勤務予定、担当表、システムの権限一覧を同じ時点で照合し、不要な権限は変更を依頼します。変更後は、変更日時・依頼者・実施者・理由を残し、次回点検で完了を確認する流れにすると、属人的な管理を減らせます。

実務チェックリスト

  • 人事・勤務の変更一覧を用意し、対象者を確定する。
  • 記録システムの利用者一覧で、在籍・担当状況を照合する。
  • 役割ごとの閲覧・入力・出力権限と、期限付きの応援権限を確認する。
  • メール、共有ストレージ、端末ログインなど周辺の入口も同じ対象者で確認する。
  • 不要IDまたは過大権限を停止・変更し、実施者、日時、理由を残す。
  • 次回点検で処理結果が反映されたかを確認する。

よくある質問

共用のタブレットなら、IDとパスワードも一つでよいですか?

端末を共用することと、ID・パスワードを共用することは分けて考えます。共用端末でも職員ごとにログインすれば、誰が記録を作成・閲覧したかを確認しやすくなります。端末の利用後はログオフし、離席時はロックする運用を、端末の置き場所とセットで周知しましょう。

退職者のアカウントは、いつ止めるのがよいですか?

最終出勤日、雇用終了日、引継ぎの必要性が一致しないこともあるため、事業所内で停止時点の決定者と連絡手順を決めておくことが大切です。少なくとも、退職・異動の連絡を受けたら、記録システムだけでなくメールや共有ストレージも対象に含め、不要になったアクセスを放置しないよう確認します。

システム会社に権限管理を任せていれば、事業所の点検は不要ですか?

委託先に運用を依頼していても、誰にどの範囲のアクセスが必要かを最も把握しやすいのは事業所です。個人情報保護委員会の通則編は、委託先の安全管理を図るための監督に言及しています。権限変更の依頼者、本人確認、完了連絡、定期照合の方法を、契約内容と自事業所の運用の両方で確認しましょう。

参考にした公式資料

本記事は公開日時点の公式資料をもとにした一般的な解説です。実際の取扱いは最新の法令・通知と指定権者・自治体の案内をご確認ください。

記事の構成・文章作成にはAIを補助的に利用しています。制度上の取扱いはリンク先の公式資料でお確かめください。

本文中の記録例は説明のための架空例です。実際の記録には確認できた日時・行為・発言だけを記載してください。

記録作成から確認・印刷まで一元化

予定表の写真・PDFを取り込み、日付・時間・担当者を確認してサービス提供記録を作成できます。

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